×閉じる
×閉じる

11月の盆栽管理

寒さも増してきた11月の管理方法を紹介します。
高村雅子
高村雅子
盆栽妙 店長
  • 更新日:2022/8/25
  • 投稿日:2022/8/25
  1. 基本の管理
11月の盆栽管理

紅葉、落葉が始まる11月。だんだん寒く移りゆく季節の中、盆栽が変化していく様をよく観察しましょう。また、前月行わなかった作業などは早めに済ませ、休眠期を迎えるようにしましょう。樹種が同じでもミニ盆栽や苗木などは寒さに弱いので晩秋から寒さに慣らせて、冬越しのために防寒や防風対策をしましょう。
寒さに慣らせるため、観賞時以外は屋外で管理をしてください。

置き場所


寒さに弱い南国系の樹たちは気温が5度になるまでに室内へ取り込みます。キンズや姫リンゴ、かいどうなどは 鉢が凍らないように保護をすることが大切です。 落葉したものでも、できるだけ日当たりのよい場所で管理してください。
夏の日当たりと冬の日当たりの場所が違うので観察してみましょう。

目安としては平均気温が15度を下回ったら夜は室内へ取り込みます。 冬に枯らせてしまう原因は乾燥した冷たい風やたくさんの降雪による寒害が多いです。葉枯れや枝枯れを起こさないよう今から屋外での置き場所を探しておくといいでしょう。

盆栽は冬場、夜にだけ室内にとりこむこともありますが、 霜に当てることが必要な樹種もあります。 とくに梅や長寿梅の早春に花を咲かせるものは 強い霜に一、二度当ててから取り込んだほうが花咲きもよくなります。
全ての樹種が絶対に室内に取り込まなければいけないということはありません。

?

水やり

落葉したら土の乾きはゆっくりになりますが、極度に乾燥させないように注意してください。 地域によって異なりますが基本は一日一回です。寒い地域では二日に一回でも大丈夫でしょう。よく鉢の土の乾きを見て水を与えるようにしてください。
土の乾きが見た目でわからない場合は、水を与えた直後に鉢を持ち上げて水を含んだ重さを覚えておき、軽くなってきた頃に水やりをしましょう。
?

肥料

今月初旬には肥料を与えてください。今年最期の肥料になります。植え替えを行ってから日が浅い時は少し遅目に与えてください。
黒松は来月以降も引き続き肥料を置いてください。

消毒

比較的に害虫が少なくなる季節です。予防のために毎月必ず薬品散布してください。卵を産み付けている場合もあるので駆除の役割としても消毒は必要となります。害虫の越冬を防ぎましょう。
?

11月の作業

【五葉松】残りの古葉はすべて取ってください。樹形全体を考える時期でもあります。思った輪郭から飛び出している枝などは剪定してください。
【長寿梅】落葉します。落葉後も花が咲くことがありますので、水やりは忘れずに。 【もみじ】紅葉が始まったら肥料を置いて冬越しの準備をはじめます。また、落葉直前までに剪定をします。

?

この記事を書いた人

高村雅子
高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。

この記事のキーワード

  • 11月
  • 肥料
  • 植え替え
  • 消毒

関連記事