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不在で盆栽に水を与えられないときでも枯らさない方法

旅行や帰宅が遅くなるなど1日水が与えられない状況になったときにやっておきたい対策です。
高村雅子
高村雅子
盆栽妙 店長
  • 更新日:2022/8/23
  • 投稿日:2022/8/23
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  3. 水やり
不在で盆栽に水を与えられないときでも枯らさない方法 乾いたらお水を与えないといけないミニ盆栽。真夏は1日に2回3回水やりするなんてことも。明日から3日間外出するなんてことになったら盆栽はどうすれば...そんな時の不在時の対処法を解説します。お勤めで日中は水をあげられない方もチェックしてください。

目次

  • 置き場所で乗り切る
  • 水苔で乾燥を防ぐ
  • 1?3日水をあげられない場合
  • ?10日くらい水をあげられない場合
  • 自動潅水装置を使う
  • まとめ

日中お水をあげられない場合の夏場の水やり

出勤前の7時に水を与えて仕事から帰ってくるのが夜8時、猛暑になると完全に水切れなんてことに。カンカン照りのお日さまの光を一日中浴びるような環境ではお昼頃にはすでにカラカラに乾いています。

1.置き場所で乗り切る

日陰

日中にお水を与えられない場合は半日日陰になる場所で管理します。直射日光や西日で乾燥しますので、日のあたる時間を短くすることで乾燥を防ぎます。午前中に光を浴びる環境がベストです。植物的には1日2時間程度の光があれば生きられます。1週間程度ですと日陰でも大丈夫です。枯らさないために生活にあわせて置き場所をかえましょう。

2.水苔で乾燥を防ぐ

水苔を置いた盆栽

太陽を浴びて表土が乾きます。置き場所で日照時間を調整出来ない場合は表土が直接太陽にあたらないようにします。表土が乾燥しないようにするには水ごけを使用するのが良いです。 水ゴケとは保水性が良く、植物の乾燥防止に使われます。乾燥された状態で園芸店で販売されているので、使用するときは水に浸して吸水させてから使用します。

水苔パック

3.1?3日水をあげられない場合

水をあげれないと、夏場だと太陽の下では間違いなく水切れして枯れてしまいます。まったく乾燥させないようにしないといけませんので、鉢の上に水ごけもしくは、濡らしたキッチンペーパー等を置いて鉢をビニール袋で覆います。そして日陰(暗くてもOK)の風通しの良い涼しい場所に置きます。これで2?3日は大丈夫ですので、帰ってきたらたっぷりと水を与えてあげてください。高温の場所に置くと蒸れて樹を傷めることがあるので注意が必要です。

4.4?10日くらい水をあげられない場合

本来、毎日水をあげなければ枯れてしまいますので、その変わりに腰水をします。園芸用トレーに鉢を置き、置いた鉢が軽く水に浸かる程度、おおよそ鉢の3分の1程度が水にひたるようにし、鉢の上には、水ごけもしくは濡らしたキッチンペーパー等を置き、盆栽が乾燥しないようにし、日陰(暗くてもOK)の風通しの良い涼しい場所に置きます。室内に置く場合は、玄関などの少し涼しく感じる場所など、気温が高くならない場所に置いてください。帰ってきたらたっぷりと水を与えてあげてください。

腰水の方法は、こちらの記事を参考になさってください
↓↓↓
■腰水で夏場の水やりを乗り切る方法

5.長期の不在で水をあげられない場合

この場合は自動給水装置を設置するしかありません。これはタイマーで設定した時間に水を与えてくれるので安心です。家庭用ですと6千円?2万円で販売されています。設置が多少面倒ですが、説明書を読みながら30分くらいあれば設置できます。

盆栽の自動潅水

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毎日10時と15時に5分間散水という設定しました。機種によっていろいろ設定できます。

鉢に挿して使うタイプが確実に水やりできます。

自動潅水チューブ

シャワーを設置して自動で散水するときは強風の時など十分に水がかからないことがあります。

自動潅水

鉢の中に水が広がります。何本も挿すとより安心です。

不在時の水やり まとめ

とにかく乾燥させない状況をつくることでなんとか帰ってくるまでもたせるといった感じです。木によっては夏場の水不足でへそをまげて実や花を咲かせてくれなかったりしますが、そういうところがかわいかったりしてより愛着が湧いたりするものです。
自動給水装置は大変便利なので、使いはじめるといつもそれにたよりきったりしてしまいますが、毎日の水やりで木をしっかりと見て少しの変化でも感じてお世話をして対話する事が、木にとってはうれしいことですし、盆栽の上達にもつながります。
昔は駆け出しの盆栽職人は3年は水やりしかさせてもらえなかったそうです。それだけ水やりは基本であり、難しいということだと思いますが、頑張って夏を乗り切りましょう。

この記事を書いた人

高村雅子
高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。

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