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9月の盆栽管理

まだまだ残暑の厳しい9月の盆栽お手入れについて解説します。
高村雅子
高村雅子
盆栽妙 店長
  • 更新日:2022/8/25
  • 投稿日:2022/8/25
  1. 基本の管理
9月の盆栽管理

まだまだ残暑が厳しい9月。水管理に注意します。秋分の日あたりが秋の植え替え適期です。この頃から松などの針金かけの適期にもなります。室内での鑑賞期間は2?3日にして基本的には屋外で育ててください。夏の暑さで弱ってしまった樹は日当たり、水の与え方に注意して管理をします。台風が来ることが増えるので避難場所を確保しておきましょう。

置き場所

朝晩が涼しくなり、樹も少しずつ元気を取り戻していきます。まだ日差しが強い場合もありますので、なるべく西日には当らないようにしてください。
月の前半はまだまだ暑いですが、日差しは徐々に弱くなってくるので後半になる頃には寒冷紗など日除けは取り除いてください。夏の日差しで葉やけや水切れを起こしてしまい弱ってしまった盆栽は、半日陰で様子を見ます。涼しくなったら日の当たる場所に戻して十分に日を当ててください。

これから台風シーズンです。台風などで鉢が倒れてしまって割れたり枝が折れてしまう事があるので、事前にわかっている場合は鉢を移動して避難させましょう。
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水やり

よく日のあたる場所に置いているものは乾燥が早いので、水やりは2回は必要です。半日陰に置いている鉢は乾き具合をみて一日一回にしていきましょう。
乾きがよくわからない場合は多めにあげてください。土の水はけがよければ水の与えすぎで枯れることはありませんのでご安心を。

また、室内で鑑賞している時の水やりは土の乾燥を確認して、お水をあげたらしっかり水を切ってから置いてください。受け皿を使う場合は受け皿に水を貯めないようにしてください。根が呼吸できなくなります。
土の上全体に苔を置いている場合、苔は完全に乾いてしまうと水をはじいてしまうので、土まで水が浸透しづらくなくなります。その場合はまず苔に水を含ませてください。1分程度かけて苔の表面がやわらかくみずみずしくなれば、それから通常の水やりをはじめます。

肥料

夏の強い日差しで盆栽も弱っています。早めに肥料を与えてください。この時期の肥料はこれから冬に向けての体力づくりにもなります。霜やけや寒さに負けない樹木にしてあげます。あまりにも植物が弱っているときは肥料の成分で根を傷めることがあるので樹の回復状態を見てから固形肥料を与えてください。弱った植物には即効性のある活力剤を使うと早く回復します。
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消毒

予防のために定期的に散布すると良いですが、害虫を見つけた場合は即散布してください。 葉や茎が茂りすぎて風通しが悪くなると病気になりやすくなります。茂りすぎた葉や茎はこまめに取り除きましょう。
病気になってから薬剤を撒くのではなく、そもそも病気が発生しないような日常の管理を心がけましょう。
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9月の作業

【五葉松】前々年の古葉が茶色くなってきます。ついてない場合もございますが残っていたものは不要な葉ですので落としてください。中旬あたりから植え替えもできます。

【桜】上旬に肥料を置いてください。また、午後の日差しを避けて置いていた鉢は中旬より日のよく当たる場所に戻し、十分日に当てましょう

【長寿梅】伸びた枝を剪定します。用が終わって黄色くなった葉は取り除きます。植え替えが必要な鉢は今月の末あたりから植え替えの適期です。

9月の育て方に関するよくある質問

来年も花をいっぱい咲かすにはどのように管理していけばよいですか。

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この記事を書いた人

高村雅子
高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。

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  • 9月
  • 遮光
  • 肥料
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