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6月の盆栽管理

6月にするべき盆栽管理の作業を解説
高村雅子
高村雅子
盆栽妙 店長
  • 更新日:2022/8/25
  • 投稿日:2022/8/25
  1. 基本の管理
6月の盆栽管理

6月の盆栽管理

見頃:あじさい、クチナシ、バラ

6月の盆栽管理

病気や害虫が多発する6月。病害虫が発生してからでは治りにくいため、予防のために殺菌、殺虫剤を定期的に散布しておきます。また、殺虫剤は同じものを使用していると害虫に耐性がついて、効かなくなるので数種類をローテーションして使用するのがよいでしょう。

6月の盆栽管理

置き場所

日差しがきつくなってきました。もみじ等の雑木類は強い日差しで、植物中の水分が蒸発して葉が枯れた状態になります。これを葉焼けといいますが、予防するには日差しの強い午後の時間帯は別の場所に移すかもしくは遮光ネット(50%遮光)で日を遮ります。日差しがきつくなるということは、乾燥が早くなるということです。一日中太陽の当たるような場所に置いていると小さい鉢の盆栽だと一日に何回も水やりをしなければいけなくなります。植物的には1日三時間も太陽を浴びれば大丈夫ですので日当たりの具合や乾燥が遅い置き場所を探して工夫してください。

水やり

この時期はよく乾燥します。1日2回を目安に水を与えてください。乾燥すると虫が発生するチャンスが増えます。予防するには葉にも水をかけてあげてください。薬を散布してないときには特に葉水は大切です。梅雨になると雨の日が多いですが、雨は土砂降りでもない限り、鉢の中に十分に水が行き渡らないので、雨が降っても水やりはしましょう。表面が濡れているだけかもしれません。

肥料

今月は肥料は置かないで下さい。置き肥は水に溶けて浸透するタイプですので、毎日雨が降る状態ですと肥料過多になってしまい樹とっては良くない状態になります。そのかわり、2週間に一度、液肥を与えるとよいでしょう。

消毒

先月に続きアブラムシが新芽を狙ってやってきます。見つけたらすぐに駆除です。アブラムシは種類も多く、肉眼では気づかないくらい小さいものもいます。また葉の裏にいることもありますので、薬剤をかけるときは、隅々までふりかけましょう。日々の水やりで、水を勢いよく与えることでアブラムシを流してしまうこともできます。水やりをしながら日々観察し害虫に注意しましょう。鉢のまわりにアリがうろついているようだと、アブラムシがいる可能性があります。アブラムシの体液に寄せられてアリがよってきます。てんとう虫はアブラムシの天敵です。てんとうむし1匹で15匹程度のアブラムシを食べてくれますので盆栽にとって良い影響のてんとう虫は見つけたらそっと見守ってあげてください。

6月の作業

【五葉松】芽摘みを行います 詳しくはこちら→→

【黒松】芽切りを行います  詳しくはこちら→→

【もみじ】部分葉刈り、全部葉刈りをします  詳しくはこちら→→

【長寿梅】花が終わった後の次の樹づくり、枝づくりのために剪定します。枝は枝元から3芽を残してカットします。 幹や枝を太くしたい場合は剪定せずに伸ばします。気が伸びていく過程で枝や幹が太くなっていきます。樹を太らせたいのか枝を増やしたいのかどちらを選択したいのかで剪定するかしないかを決めてください。

【桜】新葉が放置するとどんどん伸びていきます。放置するとその伸びた枝の先端に花芽をつけるので、間延びした樹形になってしまいます。枝を選定してコンパクトにすることで、枝元近くに花芽をつけて、開花したときにまとまった満開を楽しめます。

6月の育て方に関するよくある質問

五葉松ですが雨の日も外にだしておいても大丈夫でしょうか。

長寿梅の枝が伸びてくるので伸びたら切っていますが、いつ切ってもいいでしょうか。

長寿梅の葉がパラパラと落ちます

この記事を書いた人

高村雅子
高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。

この記事のキーワード

  • アブラムシ
  • 予防
  • 梅雨

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