盆栽教室を体験!素人が松に針金で整枝するという職人仕事にチャレンジしてみた。
- 盆栽妙スタッフのドキドキの盆栽講習第1回目のレポート。
盆栽超ド素人のスタッフが、盆栽に針金をかける職人仕事を理解することができるのか…?!
- 野口育実
- 盆栽妙 スタッフ
- 更新日:2022/8/23
- 投稿日:2022/8/23
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- 北谷隆一
でもどんな枝がいらない枝なの?針金をかけるのってどうやって?そもそもどんな形が理想なの?…今回はそんな疑問を解決すべく、盆栽妙スタッフが盆栽教室に参加してみました。
目次
- 正面を決める
- どの樹形にあてはまるか?
- 天辺をどこにするか?
- 針金をかける!
- 鉢を選ぶ!
講師は、100年以上続く老舗盆栽園の4代目北谷隆一さんです。
針金かけをすると聞いてはいたけど、先生がするのを見るのかな?と思ったら、テーブルの上に人数分のペンチとハサミが。
みんなそれぞれ針金をかけるんだ。大丈夫かな…?
沢山の五葉松から、一つを選びます。私が選んだ五葉松はコチラです。
この時は、最後に針金かけした盆栽を持って帰ってもいいとは知らず
まあまあ目の前にあるものを迷わず手に取りました。
(もっと真剣に選べばよかった…笑)
これがどう変身するんだろう??
1.正面を決める
まず最初に、正面を決めます。
◇せり出している部分は後ろに。
一回後ろに下がってから前に枝が回ってくるようにする。
◇垂直や水平は人工臭さが出るので無い方がいい。斜めの方が雰囲気が出る。
…との事で、ここかな?と思う所で置いてみました。
先生が見てくださり「そうですね」と言われてホッ!
2.どの樹形にあてはまるか?
自分の木はどの樹形にあてはまるか?を資料の絵を見て決めます。
全ての盆栽は資料の中のどれかに必ずあてはまるらしいです。
箒立ち、直幹、模様木、斜幹、懸崖、文人木、吹き流しなど
沢山の樹形があるようです。
私の五葉松は、斜幹…?吹き流し…?
垂直や水平は人工臭さが出てしまい、価値が下がるそうです。
斜めの方が雰囲気が出るらしい。
3.天辺をどこにするか?
次に、天辺をどこにするかを決めます。
天は丸い方がよく、ちょんまげのようにするのは×。いらない枝はどれかを判断するのがネックになるそうです。
手のひらを上に向かって広げた状態の上に3本生えている枝の状態が理想。
それ以外の枝は取り除きます。
手で例えると、肘から手首までの葉は落とし、手首から手先の部分を残すイメージで。
4.針金をかける!
次はいよいよ針金をかけます。
◇2つの枝に同時に針金をかけるのが基本
◇同じ所から枝が出ていたら高低差をつける
◇長い枝の方が針金をかけやすい
先生がやっているのを見ると簡単そうだけど、いざ自分がやってみると難しい!
ます、どの枝とどの枝をペアにするのかの判断が難しいです。
先生にペアの枝を教えてもらい、枝を折らないように針金をかけていきます。
先生「針金をかける時はテコの原理を使ってください。先の方だけ持つのではなく、支点の部分もちゃんと持たないと折れてしまいます。
ペアの枝がない場合は、既に掛けている針金の隙間に新しい針金を差し込んでから巻いていきます。」
一通り針金を巻き終わったのですが、巻きが多すぎるとの事でもう一度やり直しました。
そのうちに先生が
「この子、難しいなぁ…どうしようかな。この枝を落として文人木にしたらいいかもしれないですね」
と言われた枝が、この枝です。
これがなくなったら寂しくなりすぎないのかな?というのは素人考えなんですね。
ついつい何でも残してしまおうとしてしまいますが、それぞれの形にいらない枝は落としたほうが良さそうです。
とりあえず今回は残したままで巻いてみましょうか…との事で巻き終わり、先生に枝の向きを調整してもらいました。
それでもやはり
「この枝はなくてもいいかなぁ?」という先生。
今から落としたらダメですか?と聞くと、今から切り落とすと針金をかけたペアの子がいなくなっちゃうので…と。
今回は残したままで針金かけを終了。
5.鉢を選ぶ!
次は鉢を選びます。
難しい針金かけを終え、みんなホッと一息つきながら楽しそうに、ああでもないこうでもないと鉢選び。
みんなテンションが上がります。
鉢を選んだらポットから木を取り出して根をほぐします。
鉢の下に土を少し入れ、根をほぐした木を入れ、針金で固定します。
先生が針金を締めてくれましたが、思ったよりもグイグイッと締めていました。ゆるいとダメだそうです。
私の木は少し角度を付けた方がいいということなので、木を少し起こすように鉢に入れ、また上から土を入れて完成!
ボサボサだった五葉松が、こんなにカッコ良くなりました?!
この後でたっぷり水をあげました。
出来上がった盆栽は持って帰ってもいいとの事で、家で子供に見せびらかしたら
「車のダッシュボードの上に置きたい!」と息子。
いやいや…そんな所に置いたら枯れるから。。
翌朝、庭に出してたっぷり水をあげました。
上手に育てられたらいいな。
初めての針金かけは難しかったけど、こんな風に自分で手入れできるようになれば、どんどん盆栽も楽しくなるだろうな。
奥深く魅力満載な盆栽教室体験でした。
北谷先生、ありがとうございました。
この記事を書いた人
- 野口育実
- 盆栽妙スタッフ。モノを育てる・増やすのが好きで、メダカや菌類を増やすのが趣味。盆栽初心者で入社し、今では盆栽と苔の世界にハマる。現在は挿し木と苔テラリウムについて日々勉強中の二児の母。
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