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海外はまかせろ アイ アム ボンサイ 山松園

大学で習得した語学力を駆使し、「BONSAI」を世界規模で展開する山松園の園主、山地さん。
世界へ向けて盆栽を発信し続ける山地さんの世界観とは。
高村雅子
高村雅子
盆栽妙 店長
  • 更新日:2022/8/25
  • 投稿日:2022/8/25
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海外はまかせろ アイ アム ボンサイ 山松園 今や世界共通語となった「BONSAI」。
樹種によっては輸入が規制されるものもある中、時間と手をたっぷりかけた盆栽を海外の盆栽ファンへと届けている山松園の山地さん。
そんな山地さんが理想とする盆栽のあり方についてお話を伺いました。

海外にもダイレクトに盆栽の魅力を伝えたい

JR端岡駅から県道33号線を鬼無方面に徒歩で10分ほど。うどん店の真向かいに「山松園」があります。



園内の棚場には、根張りの立派な黒松、幹肌が大きく割れた錦松、優美さも漂う根上がり五葉松など松柏類が整然と並び、開花時期が楽しみなサツキや雑木も見られます。作業場内には盆栽を撮影するスペースも設けられていました。

今や盆栽愛好家は世界に広がり、「BONSAI」は世界共通語です。「英語は文化の扉」と話す2代目園主・山地宏美(ひろよし)さんは、外国語大学出身で語学堪能。早くからネット販売に着手し、自園ホームページは日本語に加え、自身で書き起こした英語・フランス語の解説も添えています。海外からの問合せにも語学力を生かし、メールや電話で応えます。
EUではマツ類の輸入が禁止されていますが、五葉松の盆栽は例外です。同園では、五葉松の穂を若い黒松の台木に接いで増やし、苗木を5年、10年…と時間をかけて成木に仕上げ、欧米へ輸出しています。

盆栽は身近に置き、愛でることに価値あり

「盆栽は日本の伝統文化であり、息の長い生きた芸術品。でも10日水を欠くと枯れてしまう。常に身近に置き、生活の一部にして愛好することに価値がある」と宏美さんは鉢を手に取り、目を細めます。

開園と盆栽の産地への背景

「山松園」は、宏美さんの父・秀男さんが1960年に開園。1974年、宏美さんは大学卒業後すぐに園の仕事を手伝い始めました。ちょうど日本は高度成長期。地元国分寺発祥の錦松をベースにした盆栽は全国各地で売れ、「盆栽農家」として自立できる時代背景があったと言います。宏美さんと同世代の仲間も盆栽育成に力を入れ、技術やデザインを互いに学び、得意分野を磨き、同業者同士で売買やお客様を紹介し合うなど、産地振興の姿勢が培われてきたそうです。

内包する景色と時間を楽しむ盆栽の世界観

「愛好家は盆栽の中に“景色を創出する”」と宏美さん。「樹心」を育てるためにも自ら木を鉢に植え、水を与え、育成を経験することをすすめています。「当園は大衆品を多く揃えているので、お求めやすいと思いますよ」。自然の美しい景色を目の前の盆栽に重ね合わせて、生命を尊び、時間の凝縮を見いだすのが、盆栽を楽しむ感性なのでしょう。

この記事を書いた人

高村雅子
高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。

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