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白石園 白石実

住宅地に現れる 盆栽オアシス
高村雅子
高村雅子
盆栽妙 店長
  • 更新日:2022/8/30
  • 投稿日:2022/8/30
  1. 職人
白石園 白石実

コンパクトながらも上品な空間

料亭のような門が出迎えてくれた西条市にある白石園。 門をくぐるときれいに陳列された盆栽が並んでおり、丁寧な盆栽の管理をしていることがすぐに見て取れる。きれいに陳列された五葉松を管理しているのが園主の白石実さん。優しいお顔でとてもユニーク。一度話せば盆栽好きがよくわかる方である。もとは盆栽愛好家だったが、趣味が高じて園を営むまでになったとのこと。

細やかな作業が光る

園内の本数は約1000本。こじんまりとした園内であるが、盆栽愛好家時代からの大切な樹がたくさんつまっていた。生産、取り扱いは主に五葉松であるが、雑木も多種類ある。 趣味から始めた盆栽を長年作り込んで仕立てており、繊細な作業には定評がある。特に文人系を得意としており、多くを手掛けている。この文人たちは白石さんが赤石五葉松のやさしさを引き出して作り上げた作品だという。木の性質を観察して良さを引き出す、盆栽家としての長年の研鑽の賜物だろう。
また、園では根上がりの五葉松も多く手掛けている。根上がりというのは地上部に根が露出した樹形のことをいう。自然界において大雨などで大地がえぐれ根を露出させながらも強く育つ松のたくましさを再現した樹形である。大胆な樹形だが、鉢の上で再現するには繊細で絶妙な作業を要する。

文人 根上り

密度の濃さに驚く

趣味が高じて盆栽園まで営むようになった白石さん。一般家庭の広めの庭ほどの敷地には、外から見ただけでは想像もできないほどの質と量の盆栽たちがひしめいている。趣ある門扉や東屋の風合いにも非常に強いこだわりが感じられる。何より盆栽への情熱がそうさせるのだろう。愛好家目線で作られる個性あふれる盆栽たちをぜひ見に来てもらいたい。

白石園

白石園

住所
愛媛県西条市中野甲616-10

この記事を書いた人

高村雅子
高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。

この記事のキーワード

  • 四国中央市
  • 赤石五葉松
  • 生産地
  • 職人

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