10月の盆栽管理
- 10月にするべき盆栽管理の作業を解説
- 高村雅子
- 盆栽妙 店長
- 更新日:2022/8/25
- 投稿日:2022/8/25
- 基本の管理
10月の盆栽管理
見頃:十月桜、りんご等の実もの類
実ものが色づき始める10月。樹にとって充実期になります。夏の暑さで樹が夏バテをしていたら、回復して元気になっている時期で、また、寒い冬を越すための準備に入る時期でもあります。冬越しの体力をつけるためしっかりと肥料を効かせます。また、樹によって剪定したり、針金かけ、植え替えなどのお世話をしましょう。まだ暑い日があれば鉢の乾きを確認して水やりを増やすか、半日影の場所に移動させて水切れしないようにしましょう。
置き場所
朝晩が寒くなってきます。キンズなどの南国の植物は寒さにとても弱いです。東北や北海道などの寒冷地は9月と異なり、10月は急に朝晩が冷え込み寒くなりますので室内に取り込んでください。目安としては平均気温が15度を下回ったら夜は室内へ取り込みます。室内に取り込む際に暖房などの器具を使う部屋に置かないようにしてください。乾燥をしてしまいます。
水やり
毎朝たっぷりの水やり一回で大丈夫です。ですが、月の前半は風の強い日やまだ日差しが強い時があれば鉢の表面が少し湿っていても底から乾燥している場合もあります。盆栽の土の乾きや葉の状態をよく見て夕方に水をあげてください。
行楽シーズンです。旅行など不在になる時には水をしっかりとあげて、日陰に置いてください。枯らさないために生活にあわせて置き場所をかえましょう。
肥料
9月から置いていただきましたが今月も肥料を与えてください。秋は春の肥料よりも多めにして冬に備えましょう。紅葉する盆栽に関しては たくさん肥料を与えると紅葉が美しい色になりませんので、紅葉までは与えないか、少量にして紅葉を待ちましょう。
消毒
涼しくなってきたので害虫も過ごしやすいので、コソコソと活動しています。予防のために定期的に散布すると良いです。害虫を見つけた場合は即散布してください。
10月の作業
【五葉松】針金かけができる時期です。古葉をとると、樹形が見えやすくなりますので、剪定・針金掛けがしやすくなります。下枝より頭部が強くなりやすいので、剪定は全体のバランスを確認しながら行なってください。
【長寿梅】伸びた枝を剪定します。用が終わって黄色くなった葉は取り除きます。植え替えが必要な鉢は今月の末あたりから植え替えの適期です。
【もみじ】10月下旬から11月中旬までが植え替えの適期です。
葉が紅葉するためには日光がよく当たる場所に置いて下さい。また、幹の根元をよく観察してください。もし、木くずのようなのがありましたら、カミキリムシの幼虫がいる場合があります。木くずのようなフンを幼虫はしますので、取り除いて穴が空いているので、穴に針金を差し込んで幼虫を駆除して下さい。
【梅】 作業ではないですが、梅の葉が閉じた状態になっていましたら、閉じた葉の根元に花の芽がついています。葉は取らずに冬に落葉するまでそのままで葉は置いて下さい。
10月の育て方に関するよくある質問
五葉松の葉が急に枯れだし、すでに半分ほど枯れました。どうしたらよいですか?
この記事を書いた人
- 高村雅子
- 盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。
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